
オペアンプをわかりやすく理解するため、知識習得マップを作成しました。
- オペアンプについて、はじめから学習したい
- なんとなくオペアンプを知ってるけど、しっかりと理解したい
- これからオペアンプを使って電子回路を設計したい
こんな方のお役に立てばと思っています。
このページを上から順番に読んでいくと、オペアンプの基本から学ぶことができ、
知識を深めることができます。
人によっては「アナログ回路はやらないからなぁ~」という方もいるかもしれませんが、
自然界がアナログでできている以上、オペアンプの知識はあった方が良いです。
実際に製品を開発する際もオペアンプを使用する機会は多いです。
例えば、
センサからの小さな電気信号をオペアンプで大きな電気信号に変換して、CPUで処理できるようにする
という役割で使用することが多いです。
私自身、そのような電子回路を設計して10年になりますので、その経験を活かして頂きたいと思います。
それでは、最後までご覧ください。
オペアンプとは
オペアンプとは、わかりやすくいうと「増幅器」のことです。
その名の通り、小さな電気信号を大きな電気信号に変換することが役割です。

表記や呼び方は、
- オペアンプ
- OPAMP
- OPアンプ
- 演算増幅器
というように、色々あって、全て同じものです。
また、英語では「Operational Amplifier(オペレーショナル・アンプリファイア)」といいます。
略して、OPAMP(オペアンプ)と呼んでいます。
さらに、回路図でよくみるオペアンプの記号は5端子で表現します。

+IN:非反転入力端子
-IN:反転入力端子
+V:プラス電源端子
-V:マイナス電源端子
OUT:出力端子
このオペアンプがどのように動いているのか、確認していきましょう。
オペアンプ単体の動作
オペアンプを使用した回路はいろいろとありますが、まずは単体でどのような動作をするかを理解します。
そしてどのような用途で使うかも学習しましょう。

オペアンプ増幅回路
オペアンプといえば「増幅」ですね。
電圧を増幅する電子部品で、増幅率は抵抗の比率で決まることを知っている人は多いと思います。
しかし、なぜ抵抗の比率で決まるかをキチンと理解しているでしょうか?
その部分も含めて、しっかりと理解していきましょう。

オペアンプの種類
オペアンプには多くの種類があります。
よく使われているオペアンプの種類は3つに分類できるので、まずはその3つを理解しましょう。

オペアンプの特性
オペアンプには様々な特性があります。
オフセット、入力インピーダンス、出力インピーダンス・・・などなど、1つずつ理解していきましょう。


また、オペアンプは周波数によっても特性が変わります。下記の記事で周波数特性について理解しましょう。

オペアンプの負帰還(フィードバック)
オペアンプは負帰還(フィードバック)回路で使用することが多いです。
増幅回路もその1つですね。
ここでは、なぜ負帰還が必要になるか理解しましょう。

いろいろなオペアンプ回路
オペアンプを利用した回路は、いろいろあります。
オペアンプ回路の知識の幅を広げることで、今後の電子回路設計に役立てましょう。


余力のある人で、
そもそもオペアンプの内部回路ってどうなっているの?
って思う方は、下記の記事を参考にしてください。
ただ少し難しいので、読み飛ばしても良いと思います。

実際のオペアンプ
ここまで学習したら、実際に設計してみると良いのですが、
いきなり実際のオペアンプをみても、よく分からないと思います。
まずは、下記の記事で実際のオペアンプの使い方を学習しましょう。

もっとオペアンプを理解したい方へ
ここまでオペアンプの各記事で、理論を中心に学習してきました。
もっとオペアンプを理解したいのであれば、やはり手を動かして実際の動作を確認すると良いです。
ブレッドボード上で回路を組んで確認してみましょう。
「どんなオペアンプを使えば良いの?」という方に、初心者向けと上級者向けのオペアンプを紹介します。
また、一緒にそろえておくと便利な部品も紹介します。
オペアンプと便利な部品
- オペアンプ LM358(初心者向け)
-
扱いやすく、単電源でも動作する定番のオペアンプです。
👉 オペアンプ LM358(50個入りセット)
初めての電子回路実験に最適です。 - オペアンプ OPA627(上級者向け)
-
高精度・低ノイズな高性能オペアンプです。
👉 OPA627AU DIP変換基板実装済み
性能差を比較したい方や、より安定した動作を試したい方におすすめです。 - 抵抗セット
-
オペアンプ回路では、入力や帰還だけでなく、バイアスや負荷など多くの用途に抵抗を使います。
👉 抵抗セット(1/4W、600本セット)
幅広い抵抗値を用意しておくと、さまざまな回路に対応できます。 - ブレッドボード 830穴
-
はんだ付けが不要なうえ、部品を差し込むだけで回路を組めるので便利です。
👉 ブレッドボード 830穴
回路をすぐ組み替えたりできるため、試作や学習に向いています。 - ジャンパワイヤセット
-
ブレッドボード上の部品を接続する配線コードです。
👉 ジャンパワイヤセット
オス-オス/オス-メスなど複数の種類を持っておくと柔軟に配線できます。 - USB 5Vブレッドボード電源モジュール
-
ブレッドボードに直接さして、5Vや3.3Vを簡単に供給できます。
👉 USB 5V電源モジュール
手軽に電源を取れるのが利点です。 - デジタルマルチメータ(テスター)
-
電圧や電流などを数値で測定できます。
👉 AstroAI デジタルテスター
回路の動作確認やトラブルシューティングに欠かせない基本ツールです。 - 信号発生器(ファンクションジェネレータ)
-
正弦波・方形波・三角波などの信号を出力できる装置です。
初心者でも扱いやすいモデルとして、以下のような製品があります。
- FG-100 DDSファンクションジェネレータ
(1Hz〜500kHz)
- FNIRSI ハンディ型ファンクションジェネレータ
(波形表示付き)
- XR2206 信号発生器キット
(自作派向け)
まずは操作が簡単な FG-100 が使いやすくおすすめです。
- FG-100 DDSファンクションジェネレータ
オペアンプはメーカーや型番によって ピン配置や動作電圧範囲が異なる場合 があります。
また、単電源タイプと両電源タイプなど、電源構成の違いにも注意が必要です。
実際に回路を組むときは、必ず データシートでピン配置や定格を確認してください。
測定に便利なツール
テスターで電圧を測定するだけでも動作確認はできますが、
波形を測定するとオペアンプをより深く理解できます。
入力と出力の波形を比べると「信号が反転している様子」や「どれだけ増幅されているか」がよくわかります。
そうした波形の違いを確認するには、オシロスコープがとても便利です。
- 電流や電圧を確認するなら
→ おすすめデジタルマルチメータ - 波形を見て動作を詳しく知りたいなら
→ おすすめオシロスコープ - 安定した電源で安全に実験するなら
→ おすすめ直流安定化電源
これらの部品やツールを活用し、実際に回路を作成して、オペアンプの動作を確認してみましょう。