- LTspiceXVIIのダウンロード方法を知りたい
- 以前のバージョンのLTspiceをダウンロードしたい
- ダウンロードできない場合の対処方法を知りたい
- オススメの初期設定も教えてほしい
これから電子回路シミュレータLTspiceを使ってみたいと考えていませんか?
そんな方に最新のLTspiceXVIIのダウンロード方法を解説します。
また、以前のバージョン(旧バージョン)のLTspiceのダウンロード方法、
ダウンロードできない場合の対処方法、オススメの初期設定も解説します。
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簡単にできるLTspiceXVIIのダウンロード方法とインストール方法
最新のLTspiceのダウンロード方法とインストール方法を解説します。
LTspiceは完全にフリー(無料)です。
全く使ったことがない人は、とりあえず使ってみても何もリスクはありませんので、
ぜひ使ってみましょう。
LTspiceXVIIをダウンロードする
ダウンロードは一瞬で終わります。
まずはアナログデバイセズ社の公式サイトに行きましょう。
Download LTspice のところにある
「Windows 7, 8 and 10用 ダウンロード」
をクリックすると、ダウンロードが始まり、すぐに完了します。
Macを使用している方は、
「Mac OS X 10.7+用 ダウンロード」
をクリックしてください。
これでダウンロードは完了です。
LTspiceXVIIをインストールする
ダウンロードが完了したら、LTspiceXVIIをインストールしましょう。
インストールの手順は以下の通りです。
1. ダウンロードしたインストーラ「LTspiceXVII.exe」をダブルクリックして立ち上げる。
2. 「LTspice XVII Installer」ウィンドウで、ライセンス認証がでてくるので、Acceptをクリックする。
3. Install Nowをクリックすると、インストールが開始される。
※デフォルトのインストール先は、Windows10の場合、
64bitでは、
C:\Program Files\LTC\LTspiceXVII
32bitでは、
C:\Program Files(x86)\LTC\LTspiceXVII
です。「Browse」をクリックすれば、インストール先を変更することが可能です。
4. しばらくすると「LTspice XVII has been successfully installed」と出てくるので、
OKをクリックする。
そのままLTspiceが立ち上がります。
スタートメニューにLTspiceが登録され、デスクトップにもアイコンが配置されるので、
次からはそこをクリックして立ち上げます。
これでインストールも完了です。
ダウンロードがうまくできないときの対処方法
ダウンロードがうまくできないことは、ほとんどありませんが、経験上、一度だけあります。
会社のパソコンでダウンロードしようとしたら、パソコンの管理が厳しくなっており、
インターネットからのダウンロードが制限されていたため、うまくダウンロードできませんでした。
このときは、「電子回路シミュレータ LTspice XVIIリファレンスブック」という本に付属しているCD-ROMに、
「LTspiceXVII.exe」のインスト―ラが収録されているので、そちらから入手しました。
LTspiceのアップデートする方法
メニュー → Tools → Sync Release
を選択する。
以下のウィンドウが表示されるのでOKする。
これでバージョンのチェックを行い、
インストールされているLTspiceが最新のバージョンではない場合、最新のバージョンに更新します。
また、LTspiceの部品モデルのチェックも行い、
アナログデバイセズ社のウェブサイトに最新の部品モデルがある場合は、ダウンロードを行います。
以前のバージョンのLTspiceをダウンロードする方法は2つある
なぜかLTspiceをアップデートしたら、解析時間が長くなってしまったということが稀にありました。
そういうときに以前のバージョン(古いバージョン)のLTspiceに戻したくなる時があります。
そのためには、以前のバージョンのLTspiceをダウンロードする必要があり、その方法は2つあります。
- アナログデバイセズ社の公式サイトからダウンロードする
- リニアテクノロジーの過去のサイトからダウンロードする
アナログデバイセズ社の公式サイトからダウンロードする方法
これは最新のLTspiceをダウンロードする方法と同じく、一瞬で終わります。
アナログデバイセズ社の公式サイトに行きましょう。
Download LTspice のところにある
「Windows 7, 8 and 10用 ダウンロード」と「Mac OS X 10.7+用 ダウンロード」のすぐ下、
小さい文字の
「Windows XP用 ダウンロード」
をクリックします。
ダウンロードが始まり、すぐに完了します。
これで以前のバージョン(古いバージョン)のLTspiceをダウンロードすることができます。
インストール方法は、最新のLTspiceとほとんど変わらないので、
迷うことなくインストールできると思います。
リニアテクノロジーの過去のサイトからダウンロードする方法
公式サイトからダウンロードできる以前のバージョンのLTspiceよりも、
もっと以前のバージョンのLTspiceが欲しい場合は、以下の手順で入手します。
1. インターネットのアーカイブサイト「https://archive.org/」にアクセスする。
2. enter URL or keywords に「http://www.linear-tech.co.jp」と入力して、Enterを押す。
※うまく表示されない場合は、何度か入力し直したり、ブラウザを更新すると表示されます。
3. 「2019」が選択されているので、「2011」をクリックする。
4. 「JAN」の「1」(青丸)にカーソルを合わせて、「18:42:33」のような時間のところをクリックする。
5. リニアテクノロジーの過去のサイトが出てくるので、
メニューの「デザインサポート」をクリックする。
6. デザイン・シミュレーションの「デザイン・シミュレーションのページ」をクリックする。
7. LTspice IV の「ダウンロード!LTspiceIV」をクリックする。
8. 「登録せず、ソフトウェアのダウンロードのみ行います。」をクリックすると、
ダウンロードが始まる。
これで、公式サイトよりも、もっと以前のバージョン(古いバージョン)のLTspiceをダウンロードできます。
LTspiceのバージョンを確認する方法
LTspiceのバージョンは、
メニュー → Help → About LTspice
で確認することができます。
LTspiceでオススメの初期設定
LTspiceの初期設定でやるべきことはない
LTspiceの初期設定でやるべきこととして、よく言われていたことは、
「μ(マイクロ)」を「u(小文字のユー)」で代用するというものでした。
メニュー → Tools → Control Panel → Netlist Options → 「Convert ‘μ’ to ‘u’」にチェックを入れる
初期状態ではチェックされていないので、コンデンサの値に「1μF」や「10μF」を入力すると、
μ(マイクロ)の部分が文字化けしていたのですが、最新のLTspiceは改善されているようです。
なので、特にチェックを入れる必要はないでしょう。
以前のバージョン(古いバージョン)のLTspiceを使う場合は、チェックを入れた方が良いです。
初期設定の話ではありませんが、単位で気を付けるのは、「M(メガ)」と「m(ミリ)」です。
「M(メガ)」は、「Meg」と入力しなければなりません。
LTspiceは大文字と小文字を区別しないので、「M」を「m」と認識します。
つまり、抵抗の値を1MΩや10MΩがと入力したつもりが、1mΩや10mΩと認識されてしまうのです。
1MΩ:1Ωの100万倍
1mΩ:1Ωの1000分の1
全然違う値になってしまいます。
必ず抵抗を1MΩとしたいときは、1MegΩと入力しましょう。
初期設定でやるべきことはないといいましたが、
ここでは、覚えておくと便利かなというのを2つ紹介します。
なお、これは初期設定でやらなくても、LTspiceを使っていくうちに、お好みで変更してもよいと思います。
グラフの線の太さを変更する方法
人によって好みが分かれるかもしませんが、
シミュレーション結果の線を太くすると、グラフが見やすくなります。
回路図「OUT」の電圧波形:
V(out)の信号(青線)
シミュレーションの一例です。
シミュレーション結果の左側のグラフが、デフォルトの線の太さで、右側のグラフは線の太さを2倍にしています。
グラフの太さを変更する手順は以下の通りです。
1. メニュー → Tools → Control Panel → Waveformsタブ を選択する。
2. Data trace widthの値を変更する。(デフォルトの値は「3」)
※シミュレーションでは、Data trace widthの値を「6」に変更しています。
シミュレーションの背景色を白に変更する方法
シミュレーション結果のグラフの背景色を白に変更することをオススメします。
個人的には、白の方が見やすいと思います。デフォルトは黒になっています。
回路図「OUT」の電圧波形:
V(out)の信号(青線)
シミュレーションの一例です。
シミュレーション結果の左側の背景色が黒(デフォルトの設定)になっており、
右側の背景色は白にしています。
グラフの背景色を変更する手順は以下の通りです。
1. メニュー → Tools → Color Preferences → WaveFormタブ を選択する。
2. Selected Itemの「Background」を選択する。
3. Selected Item Color MixのRed, Green, Blueの値を変更する。
(デフォルトの値は全て「0」)
※シミュレーションでは、
Selected Item Color MixのRed, Green, Blueの値を全て「255」に変更しています。
これで背景色が白になります。
LTspiceの基本的な使い方
ダウンロード、インストール、初期設定まで終わったら、次は基本的な使い方を習得しましょう。
LTspiceの基本的な使い方は
「LTspiceの使い方【素子の回転の使い方+回路図の簡単作成方法】」の記事にまとめてありますので、
参照してください。
また、電子回路は電源なくして動作しません。
LTspiceも同様に、電源の使い方を習得する必要があります。
電源の使い方は「LTspiceの使い方【電源の使い方のまとめ】」の記事を参照してください。
LTspiceの部品モデル(ライブラリ)をダウンロードする方法
LTspiceでシミュレーションできるようになると、
自分の使いたい部品モデルでシミュレーションしたくなります。
デフォルトで用意されている部品モデルもありますが、
世の中にある無数の電子部品のモデルが、全て用意されているわけではありません。
必ず自分の使いたい部品モデルがないという状況には直面します。
そこで、部品モデルを追加する方法を
「LTspiceに部品モデルを追加する方法」の記事で解説してますので、ぜひ参照してください。
また、オペアンプの部品モデル(SPICEモデル)を追加したい場合は
「LTspiceでオペアンプのSPICEモデルを追加する方法」の記事も参照してください。
まとめ
今回は、LTspiceでシミュレーションを始める上で、
入口となるダウンロード方法について解説しました。
これから電子回路シミュレータLTspiceを使おうか迷っているなら、ぜひ使ってみてください。
完全無料(フリー)で、回路規模に制限なし・・・、つまりリスクは何もありません。
まずは使ってみると良いでしょう。
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通信講座を利用すると、LTspice習得の近道になりますね。
英語ですが、LTspiceのシミュレーション動画を見れるので、けっこう理解できます。
30日間の返金保証があるので、ノーリスクで始められます。
まずは、右クリックの「日本語に翻訳」を活用してカリキュラムを確認してみましょう。
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