![電子回路の本のイメージ図](https://electronic-circuit.com/wp-content/uploads/2019/11/electronic-circuit-book-image-1.jpg)
電子回路を初めて勉強しようとしたとき、このような経験はありませんか?
- 電子回路の本が多すぎて、どの本が良いのかわからない。
- 教科書を読んでも理論が複雑で全然理解できない。
- 試験は問題を丸暗記している。
今や年間数万台を出荷する製品の電子回路を設計できるようになった私ですが、
新人のころは、本を読んでも理解できないことばかりでした。
電子回路の本を買ってはみたものの、理解できずに放置し、
また思い立った時に別の本を買っては、理解できずに放置する、
これの繰り返しでした。
なぜ理解できないか?
振り返ってみると、それは難しい理論から学習しようとするからでした。
まずは、回路記号などの基礎知識を身につけて、
電子部品や回路の動作をイメージすることから学習することが大切だったのです。
つまり、
電子回路の基礎知識を身につける。
↓
電子回路の動作をイメージする。
↓
電子回路の理論を理解する。
という3段階で学習することが効率的ということです。
本記事では、電子回路が理解できないという悩みをもつ初心者の方向けに
私が新人の頃、実際に勉強して価値のあったおすすめの本を、3段階に分けて紹介します。
電子回路でおすすめの本を3段階で読む
![本でステップアップのイメージ図](https://electronic-circuit.com/wp-content/uploads/2019/11/step-up-book-image.jpg)
STEP1.電子回路の基礎知識を身につけるには、「電子工作の素」の本がおすすめ
基礎入門 電子工作の素
タイトルが「電子工作」となっていますが、前半は電子回路の基礎的な話。
後半から電子工作の話となっています。
前半だけでも読むと、難しい回路理論は省いて説明しているので、
初心者の方にはちょうど良い学習になると思います。
初心者の方にいきなり電子工作は難しいので、前半だけ読んで電子回路の基礎知識を
学習することをおすすめします。
この本で、以下の電子回路の基礎知識を身につけることができます。
・電子部品の記号
・電子回路の単位
・抵抗、コンデンサを始めとした各電子部品の知識
・トランジスタ回路を始めとした各電子回路の設計法
※2007年に出版されましたが、2021年に「改訂新版」が出版されました。
基礎的な話は変わってないので新しい「改定新版」を選びましょう。
STEP2.電子回路の動作をイメージするには、「わかる!電子工作の基本100」の本がおすすめ
わかる!電子工作の基本100
こちらもタイトルが「電子工作」となっていますが、
基本的な電子部品や電子回路の動作原理を網羅的に説明しています。
全7章で構成されていますが、2章~6章を読むと
電子回路をイメージできるようになると思います。
4章の無線関連の説明が難しく感じる方は、オペアンプ関連の項目のみ読むことをおすすめします。
STEP3. 電子回路の理論を学習するには、「エレ基礎シリーズ 合点! 電子回路超入門」の本がおすすめ
エレ基礎シリーズ 合点! 電子回路超入門
「超入門」の「超」は言い過ぎのような気がしますが、回路理論についてわかりやすく説明されています。
電子回路は正しく設計すれば理論通り動くので理論はとても大切です。
(ただし、難しい理論から学習すると挫折する可能性があるのでおすすめしない)
この本で、電子回路理論の基礎を学習できます。
電子回路のおすすめ本を読むことの注意点
![電子回路の本を読むことの注意点](https://electronic-circuit.com/wp-content/uploads/2019/11/book-important-point.jpg)
これらの電子回路のおすすめ本を読んで、実際に電子回路を読めるようになりました。
例えば、
・トランジスタ回路
・オペアンプ回路
・デジタル入出力回路
・電源回路
・整流回路
・LED点灯回路
など。
ただし、電子回路を読めるようになっても、
本を読んだだけでは電子回路を設計できるようになりません。
自分で設計できるようになるには、実際に工作することです。
このとき、動かなければチャンス!
なぜ動かないかを考え、解決することが成長への一番の近道なのです。
ですが、初心者のうちにいきなり電子工作は難しいので、
まずは本を読んで電子回路を読めるようになりましょう!
最近の電子回路でおすすめの本を探してみました
![本を読むことのイメージ図](https://electronic-circuit.com/wp-content/uploads/2019/11/reading-book-image.jpg)
最近出版された電子回路の本の中で、よりわかりやすい、おすすめの参考書がないか探してみました。
実際に読んでわかりやすいと思ったおすすめの本を紹介します。
改訂新版 図解でわかる はじめての電子回路
0章で回路記号などの基本的は話をした後に、
1~4章で、整流回路、トランジスタ回路、オペアンプ回路の動作を説明しています。
電子回路の非常に基本的なところから解説しているので初心者の方にはわかりやすく、おすすめだと思います。
カラー徹底図解 基本からわかる電気回路
電子回路の動作イメージと理論がかなり丁寧に説明されています。
抵抗、コンデンサ、コイルといった電子部品の動作も説明されており、
電子部品や電子回路の動作イメージの理解が深まる一冊です。
最近はわかりやすく説明されている本が増えてきましたね。
新人の頃、こんな電子回路の本に出会えていたら、より効率的に学習できたかもしれません。
ぜひ電子回路のおすすめ本で効率的に学習してください。
【教材】トランジスタ増幅回路の設計講座
トランジスタ増幅回路の設計ノウハウを公開しました。
【目次】
・第1章
トランジスタ増幅回路の基礎知識
・第2章
固定バイアス回路の設計
・第3章
自己バイアス回路の設計
・第4章
電流帰還バイアス回路の設計
講座内容の詳細は下記からどうぞ。