子供が電子工作に興味を持ったので、電子工作を始める方法を知りたい。
とはいえ、いきなり一人で始めるのも心配だし、子供と一緒にできる電子工作の始め方を知りたいな。
とはいえ、いきなり一人で始めるのも心配だし、子供と一緒にできる電子工作の始め方を知りたいな。
このような悩みに答えます。
電子回路設計の仕事をやって約10年が経ちました。
日々、電子工作もやっています。
電子工作を子供が始める方法に関して、経験に基づいて解説します。
子供が電子工作を始めるなら「電子工作キット」がおすすめです
結論として、電子工作キットがおすすめです。
なぜかというと、電子工作キットなら「簡単に電子回路を作成でき、動かすことができるから」です。
電子工作の学習手順は、多くの人が逆
電子工作は、
電子回路を理解する → 電子回路を動かす
という手順でやると思っている人が大半です。
しかし、実は逆で
電子回路を動かす → 電子回路を理解する
という手順で学習した方が効率的です。
電子工作キットを利用すれば、電子回路を作成するのに時間がかからないため、
電子回路を動かすところから始めることができます。
最近の電子工作キットは、感電しないようにプラスチック素材などで保護されているので、
子供が始める上で、安全というメリットもありますね。
さらに、いきなり電子工作を子供に一人でやらせるのは不安だなぁという方にも、
電子工作キットなら一緒に作ることができます。
よくある質問1:電子回路を理解しないで動かすのですか?
「普通は理解してから動かすのでは?」という疑問があると思います。
ですが、まずは電子回路を動かすだけでOKです。
なぜなら、電子回路を理解するには、ある程度の理論的な知識が必要になるため子供には難易度が高めです。
動かす前に、理解している途中で挫折します。
例A:子供に「電子回路の理論的な本」をプレゼントする。
例B:子供に「電子工作キット」をプレゼントする
→例Aの場合、子供が積極的に電子工作に取り組む想像ができますか?
→例Bの場合、子供が興味を持って取り組む想像ができますよね。
よくある質問2:電子回路を理解しないと、自由に電子工作できないのでは?
そういう疑問もあると思いますが、まずは電子回路を動かすだけでOKです。
そうすれば、「なぜ、このように動いているのだろう」と興味を持つようになり、
徐々に電子回路を理解できるようになります。
私が初めて電子工作をやったとき「電子回路を理解する → 電子回路を動かす」という手順でしたが、
見事に動きませんでした。
電子回路を最初から理解できなかったからです。
そこで、同じ回路(電子工作キット)を用意し、どのように動いているか調べました。
その結果、自分の回路を動かすことができました。
なので、「電子工作キット」から始めるのがおすすめです。
電子工作で子供がスキルアップする方法
結論、経験を増やすことです。
なぜなら経験を増やしていくと、電子回路の動作がイメージできるようになるから。
電子工作で子供2名を比較してみる
Aくん:電子工作 1個目 作成
おっ!動いた!良かった良かった!電子工作おもしろいな。
Bくん:電子工作 10個目 作成
よし!今回も動かすことができた。
んっ!?そういえば前作ったときも同じような動作をしていたな・・・。
そうか。この回路はこういう風に動くのか。
回路の動作がなんとなくわかったから、どういう理屈で動いているか勉強してみようかな。
始めはAくんのように、電子工作に興味をもつところからスタートします。
Bくんのように経験を増やしていけば、電子回路の動作をなんとなくイメージできるようになり、
電子回路を理解しようという興味も自然と出てきます。
つまり、経験を増やすことが大事なのです。
補足1:理論から始めるのはNG
電子回路の理論から学習することはやめた方が良いです。
理由は、子供が理解するには難易度が高いから。
先程も言いましたが、子供が理論から勉強すると挫折します。
なので、難しい電子回路の本を読んで電子工作を始めようとするのはやめましょう。
実はこれは、子供だけに限った話ではありません。
プロの世界でも初めから理論を理解して、バリバリ電子回路を作れる人なんていません。
正しく動いている電子回路(先輩が作ったものとか)を調べる
↓
電子回路の動作をイメージできるようになる
↓
電子回路を理解する
このように、最初は動いている電子回路を調べるところから始めます。
なので、理論から始めるのはNGです。
補足2:CADの勉強から始めるのもNG
CADの勉強から始めるのも電子工作の手順として正しくないでしょう。
この理由は、CADで図面を作るにも電子回路の理解が必要だからです。
CADは電子回路を図面として表現する際に使用されます。
具体的には電子部品を表す記号を配線でつないでいく作業です。
当たり前の話ですが、電子回路を理解してないのに、どのように配線すれば良いかなんてわからないですよね。
将来、CADオペレーターになりたいのですが・・・。
将来、CADオペレーターになりたいと考えている人も、子供のうちは電子工作の経験の方が大切です。
なぜなら、CADは後からでも習得可能だから。
CADの操作は、マニュアル通りにやればできるので難易度は高くなく、習得にそれほど時間はがかかりません。
それよりも、今、CADの操作方法を覚えても、将来同じCADツールを使うとは考えにくいので、
子供のうちから覚える必要はないでしょう。
CADオペレーター2名を比較してみる
あなたならどちらに、電子回路の図面作成を頼みますか?
Aさん:CADの操作方法を知っている。
Bさん:CADの操作方法を知っている。電子工作の経験もあり、電子回路を理解している。
Bさんの方が、電子回路を理解しているので、正確に図面を作ってくれそうですよね。
なので、子供のうちは電子工作の経験の方が大事です。
電子工作の経験値を増やす方法
どうやったら、電子工作の経験を増やすことができるでしょうか?
それは、行動することです。
- 方法1:電子工作キットでたくさん電子工作する
- 方法2:電子工作の教室に参加する。
それぞれを順番に解説します。
電子工作キットでたくさん電子工作する
これは説明不要ですかね。
数をこなせば経験が増えるという話です。
電子工作キットは市販のものであれば何でも良いと思います。
ただし、選ぶ際のポイントは1つだけ。
解説書が丁寧であることです。
例えば以下の3つ。
この3つは解説書が用意されています。
この3つでなくでも、自分が気になったものから始めると良いです。
何から始めれば・・・
と思う人は、とりあえず「電脳サーキット」で良いでしょう。
解説も丁寧で、子供が使用することを想定しているので安全も考慮されています。
このあたりの詳しい内容は記事は下記にまとめています。
電子工作の教室に参加する
電子工作のスクールは、かなりアリですね。
なぜなら、すでにできる人から教わった方が、成長速度は早くなるからです。
子供に電子工作をやらせてあげたいけど、一人でやらせるのは大丈夫かな・・・
という方にも、講師のいるスクールは安心ですね。
おすすめの電子工作教室の記事を以下にまとめましたので、参考にしてください。
今回は、以上となります。
ぜひ電子工作を楽しんでください!